私は先日、久しぶりの余暇を満喫しに、海辺のリゾートホテルに泊まりました。
フロントでキーを受け取り、そのキーに書かれていた部屋に向かいました。
キーに書かれていた番号は、「809」と言う文字。
私は妻とエレベーターに乗り、8階のボタンを押しました。
8階に着いて、エレベーターの扉が開き、降りようとしたとき、私はふと気がつきました。
「ああ、ごめん。僕が勘違いしていた。これってこう読むんだよ。」
と、キーをひっくり返しました。
すると、「608」と読めました。
何で気がついたかというと、実は8と言う文字は微妙に下の丸のほうが大きく描かれているので、どうも変だとキーを手にしたときから思っていたのでした。
そしてわれわれは、エレベーターから降りずに6階のボタンを押しなおし、無事に608号室にたどり着き、一晩を過ごしたのでした。
そしてあくる日、チェックアウトをしようとしたときに、私はフロントのコンシェルジュにふと昨日の話をしました。
「えっ、お客様。それは変ですねえ・・・。」
「なんでですか?」
「いえね、このホテルは7階建てなのですよ。8階があるわけないです。」
「えっ!?」
私はエレベーターに戻ってみると、確かに7階までしかありませんでした。エレベーターの中に入ってみても、昨日あったはずの8階行きのボタンがありません。
フロントに戻り、腑に落ちない気持ちのまま手続きを続けていると、奥のほうからマネージャーらしき人が出てきました。
「お客様、実はこのホテルは、もともとは8階建ての予定だったのですよ。ただですね、建築中に事故がありまして、8階の部分の天井が崩れて、たまたまそこにいた見学に来ていた現場の人の子供が亡くなったのですよ。それはちょうど、今の709号室の真上でした。それで、使えないとわかっている8階を封印して、7階建てとしたのです。」
「そ、そうだったのですか。」
「私がまだ若かった頃、お客様と同じように608号室の鍵を持ってエレベーターにお乗りになったお客様が、そのまま帰ってこなくなったことがありましてね。そのまま行方不明になった事件があったのですよ。おそらくそこで亡くなった子供が呼び寄せていて、エレベーターから降りてしまったのではないかと思うんですよね・・・。その点、お客様は運がよかったですね。」
「そ、そうですか・・・。」
「それ以来、608号室は使わないようにしてきたのですが、鍵を置きっぱなしになっていたので、この事情を知らないものが鍵を渡してしまったのではないかと思います。どうもすみませんでした。」
「いえいえ。何事もなくてよかったです。」
私はクレームをつけるわけでもなく、そのホテルを後にしました。
ブログネタ: 今まで観た中で、一番怖かった映画は?
なんてのは、私の作り話ですが、今まで見た中で一番怖かった映画は、「タワーリングインフェルノ」です。
130階位の建物が火に包まれて、中にいた人たちの命を飲み込むさまは、恐怖以外の何者でもありません。
9.11は、ひょっとしたら、それが現実化したということかもしれませんね。
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